2018年2月21日水曜日

中央線

今日は中野から西荻窪まで散歩した。基本的には中央線の高架下の通路を歩き、通れないところは線路沿い、線路沿いも通れないところは住宅街を歩いた。住宅街は行き止まりが多くて迷路かよと思うところが多かった。生まれと育ちは京都で、そこで道と言えば基本的には直行していたので、東京のぐねぐねとした道には未だ慣れない。迷いながら歩いていると様々な形のブロックやインターホンがあり、大学の課題で何か一つのモチーフに着目してコレクションするというのがあったので写真を撮ってまわった。

辿り着いて知ったが、阿佐ヶ谷アニメストリートというものがあるらしい。名前の通り阿佐ヶ谷駅付近の高架下にあり、一時期は栄えていたらしいが私が行った頃にはほぼシャッター街状態だった。ここに寄りたい店はないだろうと思いつつ現存する数軒の商店を少し覗きながら歩いた。一軒、ガチャガチャが沢山並んでいる店があり覗いてみると、今日はいいやとやり損ねて以来出会えてなかったガチャガチャに再会した。ミニチュアの信号機のやつだった。やったー!と思いながら、客も店員もいない店内で一人ガチャガチャを回した。

当たったのは歩行者自転車専用の信号機で、スイッチをONにすると赤信号が光るやつだった。ケースに同封されている説明書に日本信号からのメッセージが載っていた。


交通信号制御装置の他、鉄道信号制御装置・駅務自動化装置、駐車場自動化装置の製造及び販売をしています。

より安全で優れたシステムで支え、
人々が安心して利用できる交通インフラの実現に貢献しています。

普段点灯している信号が災害等で消えている不安感。
点灯したことにより日常に戻った安心感。
あなたにもありませんか?


最後の段落の文章にハッとさせられた。私はまだ災害等の被害をモロに受けたことが無いのでこのような不安を感じたことがなかったし、信号が消えていることに不安を感じるだろうと考えたこともなかった。私にとって信号の点灯は気にしたことの無い日常の一部だった。

想像の中でいつもの通学路を歩いてみる。途中にある信号、遠くに見える信号、その全てが点灯していないとすればどう感じるだろうか。車通りが少なく大体の人が無視している機能していない信号も、いつものように点灯していなければ何かある種の不安を感じてしまうのだろうか。


そういえば朝、電柱の地中化が進められるとニュースで見たが、いつか電柱が一本たりとも地上から無くなったらどう感じるのだろうかと思った。でも、目新しいのは最初の一週間くらいで、すぐ日常になってしまう可能性のが高い気もする。