2021年6月14日月曜日

まつ毛の発見と恐怖の自然消滅マニュアル

昨日寝る前に行方を見失ったまつげが目の隅のほうにあるのを見つけた。

試行錯誤してやっと取れたまつげを確認したところ、二本のまつげがまとまって太い一本に見えていたことがわかった。私はメガネを外さないと鏡を使って目をじっくり見ることができないので、あまりそのときの自分の認識を当てにしない方が良いということもわかった。

それよりも目に入ったまつげ史上一番粘性のある液体に包まれていたことの方が印象的だった。透明なジェルみたいな感じ。

そのおかげか目の中から取り出そうと試行錯誤して、まつげが下瞼の裏に刺さりかけたり黒目の上を泳いでも特に痛みは感じなかった。昨夜みた生き物についての番組でカエルの出産を特集していて、そのことを思い出した。

目ってものすごく取り外し可能そうな見た目をしているけれど、視神経や筋肉が後ろ半分についているからそういうことはできないんだよな。
目が取り外せそうと今でも思うのは、幼少期に母から学生時代に牛の目玉の解剖をしたエピソードを繰り返し聞かされていたからかもしれない。

取り出された目玉のイメージが刷り込まれている気がする。

母は毎回そのとき見た水晶体の美しさを力説してくれるので、私も学校で解剖の授業をやる日を楽しみに思っていたが、私が解剖する機会に恵まれたのは蚕と犬の餌にもなる鶏の頭の煮付けだけだった。

解剖というのはえずきそうになる身体を体内にコピペして胃のサイズまで圧縮して自然消滅させるとなんの躊躇もなく挑めます。この、どうにか克服したい対象に対峙する素直な状態の身体をコピペして圧縮して消滅させる戦法は自分の人生の中で結構役立っている気がする。

この戦法をマニュアル化したのは中学の美術の宿題がきっかけだったと思う。

美術の宿題でモナリザについて調べないといけない日があった時のことだった。
私はモナリザがかなり怖いのでモナリザの目にマスキングテープを貼って目が合わないようにしてその日はどうにかやり過ごした。それから少し経ったある日、アステカ文明のトルコ石で装飾された仮面について調べる宿題が出てあまりの怖さにお手上げの状態になった。
(テスカポリトカとケツァルコアトルの仮面だったと思うので気になる人は調べてみてください)

この時初めて恐怖する自分の自然消滅を意識的に行った記憶がある。

言葉で説明するのが難しいのだけど、自然消滅を早送りするようなイメージなので結構疲れるし気合がないと厳しい。現に今気合が足りないのでアステカ文明の仮面の詳細の確認を怠ったまま日記に書いている。
気合がある時に確認して間違いがあれば後日修正することにします。